スメタナ作曲のオペラ。3幕。カレル・サビーナのチェコ語台本による。19世紀ボヘミアの村を舞台に、相思相愛の仲にある若者イェーニクと娘マルジェンカが機知を働かせ、計算高い結婚周旋屋とまぬけな求婚者を撃退、最後に2人が結ばれるという喜劇で、民族色豊かな筋書きと音楽のゆえに、チェコ国民歌劇の代表作とされている。快活な序曲に始まる音楽は、つねに歌と踊りの精神に満ちあふれ、陽気で明朗な性格を失うことがない。そして、マルジェンカがオペラ史上もっとも素朴で愛らしい娘の一人であるように、各登場人物の性格が実に鮮やかに描き分けられているのも特徴といえよう。また、この作品に関しては、民族的な要素のみを強調すべきではない。第3幕の六重唱は、スメタナが伝統的オペラの高度な作曲技法を習得し、駆使していたことを証明するものである。1866年プラハで初演。日本初演は1955年(昭和30)。
[三宅幸夫]
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…56年から5年間はスウェーデンのイェーテボリ市の音楽協会〈ハーモニー協会〉の指揮者を務めた。61年帰国ののちは,再び大きな盛上がりをみせていたチェコの民族運動の音楽的スポークスマンとして大活躍を始め,チェコ人のための国民劇場完成までの仮劇場のために,《チェコのブランデンブルク人》(1863)や《ダリボル》(1867)のようなナショナリズムを鼓吹した愛国的なオペラを作曲,また,理想化されたチェコの農村の姿をミュージカル・コメディ風に描いた《売られた花嫁》(1866。1870改訂)の大成功によって,仮劇場の首席指揮者の地位も手中に収めた。…
※「売られた花嫁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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