売られた花嫁(読み)ウラレタハナヨメ(その他表記)Prodaná nevěsta

デジタル大辞泉 「売られた花嫁」の意味・読み・例文・類語

うられたはなよめ【売られた花嫁】

原題、〈チェコProdaná nevěstaスメタナ作曲のオペラ。1866年プラハで初演ボヘミア農村舞台若者恋愛を扱った、チェコ国民歌劇代表作

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精選版 日本国語大辞典 「売られた花嫁」の意味・読み・例文・類語

うられたはなよめ【売られた花嫁】

  1. ( 原題[チェコ語] Prodaná nevěsta ) 喜歌劇。三幕。スメタナ作曲。一八六六年初演。ボヘミアの農村を舞台にポルカなどの民族舞曲を取り入れ、地方色を出した歌劇。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「売られた花嫁」の意味・わかりやすい解説

売られた花嫁
うられたはなよめ
Prodaná nevěsta

スメタナ作曲のオペラ。3幕。カレル・サビーナのチェコ語台本による。19世紀ボヘミアの村を舞台に、相思相愛の仲にある若者イェーニクと娘マルジェンカが機知を働かせ、計算高い結婚周旋屋とまぬけな求婚者を撃退、最後に2人が結ばれるという喜劇で、民族色豊かな筋書きと音楽のゆえに、チェコ国民歌劇の代表作とされている。快活な序曲に始まる音楽は、つねに歌と踊りの精神に満ちあふれ、陽気で明朗な性格を失うことがない。そして、マルジェンカがオペラ史上もっとも素朴で愛らしい娘の一人であるように、各登場人物の性格が実に鮮やかに描き分けられているのも特徴といえよう。また、この作品に関しては、民族的な要素のみを強調すべきではない。第3幕の六重唱は、スメタナが伝統的オペラの高度な作曲技法を習得し、駆使していたことを証明するものである。1866年プラハで初演。日本初演は1955年(昭和30)。

[三宅幸夫]

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百科事典マイペディア 「売られた花嫁」の意味・わかりやすい解説

売られた花嫁【うられたはなよめ】

スメタナのオペラ。カレル・サビナKarel Sabinaの台本によるチェコ語のオペラ・コミックオペラ)で3幕。1863年−1866年に作曲され,1863年に2幕版で初演。1870年に改訂初演された。チェコ国民オペラを築いたスメタナの代表作。

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デジタル大辞泉プラス 「売られた花嫁」の解説

売られた花嫁

チェコの作曲家ベドルジハ・スメタナのチェコ語による全3幕のオペラ(1866)。チェコを代表する国民オペラとして知られる。ドイツ語で上演されることも多い。

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世界大百科事典(旧版)内の売られた花嫁の言及

【スメタナ】より

…56年から5年間はスウェーデンのイェーテボリ市の音楽協会〈ハーモニー協会〉の指揮者を務めた。61年帰国ののちは,再び大きな盛上がりをみせていたチェコの民族運動の音楽的スポークスマンとして大活躍を始め,チェコ人のための国民劇場完成までの仮劇場のために,《チェコのブランデンブルク人》(1863)や《ダリボル》(1867)のようなナショナリズムを鼓吹した愛国的なオペラを作曲,また,理想化されたチェコの農村の姿をミュージカル・コメディ風に描いた《売られた花嫁》(1866。1870改訂)の大成功によって,仮劇場の首席指揮者の地位も手中に収めた。…

※「売られた花嫁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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