ウラ・チュベ(読み)うらちゅべ(英語表記)Ура‐Тюбе/Ura-Tyube

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウラ・チュベ」の意味・わかりやすい解説

ウラ・チュベ
うらちゅべ
Ура‐Тюбе/Ura-Tyube

中央アジア、タジキスタン共和国の都市。トルキスタン山脈の北麓(ほくろく)、ドゥシャンベ―タシケント間の自動車道路に沿っている。人口5万3600(2003推計)。ぶどう酒醸造、缶詰乳製品、れんが、メリヤスなどの工場がある。近くにカッタサイKattasai人工湖がある。古くから彫金、刺しゅうなどの産地として知られ、市内にはコク・グムベズ寺院(モスク)(16世紀中ごろ)、ババ・タオ廟(びょう)(16世紀)など中世のイスラム建築物が残っている。また、27キロメートル南西のシャフリスタンШахристан/Shahristan村のカライ・カフカハ都城址(し)では、1957年以後、ウスルシャナ(『新唐書』の率都沙那、『大唐西域記』の窣堵利瑟那)の宮殿跡が発掘され、6、7世紀に属する多くの壁画彫刻が発見されている。

[加藤九祚]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウラ・チュベ」の意味・わかりやすい解説

ウラチュベ
Ura-Tyube

タジキスタン北西部,ホジェント州の都市。州都ホジェントの南西約 70km,トゥルケスタン山脈北麓にある。6世紀より知られる古都で,手工業 (彫刻,製陶,刺繍,金銀細工) の中心地であった。現在もその一部が存続し,ほかワイン,缶詰,縫製などの工業がある。市の中心部に 15世紀建造のモスクがある。ホジェントと首都ドゥシャンベを結ぶハイウェーが通る。人口4万 7700 (1991推計) 。

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