ウースチーナドラベム(英語表記)Ústí nad Labem

改訂新版 世界大百科事典 「ウースチーナドラベム」の意味・わかりやすい解説

ウースチー・ナド・ラベム
Ústí nad Labem

チェコの北ボヘミアにあるビーリナBílina川とラベ(エルベ)川の合流点に発展した工業都市。ドイツ語ではアウシヒアン・デル・エルベAussig an der Elbe。人口9万4021(2005)。マイセンと結ぶ交通の要地で,すでに10世紀にはここに税関が設置された。プシェミスル・オタカル2世(在位1253-78)の時代に都市に昇格。1426年,プロコプProkop Holy(?-1434)率いるフス派軍がマイセン辺境伯軍と衝突し,勝利した古戦場としても知られる。17世紀にドイツ化が急激に進み,19世紀半ばから工業が発展,今日では化学・機械・繊維・食品・ガラス工業が盛んである。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウースチーナドラベム」の意味・わかりやすい解説

ウースチーナドラベム
Ústí nad Labem

ドイツ語ではアウスィヒアンデアエルベ Aussig an der Elbe。チェコ西部,チェヒ (ボヘミア) 地方北部の都市。プラハの北 70km,ラベ (エルベ) 川西岸,ボヘミア炭田の北端に位置する。硫酸,医薬品などの化学工業と機械工業を中心に,ガラス,陶磁器,繊維,食品などの諸工業が行われ,造船業もある。ラベ川にのぞむ古城ストシェコフの付近水力発電所があり,火力発電所もある。鉄道,道路交通の要地。 10世紀末から知られているが,今日のように発達したのは 19世紀からである。第2次世界大戦で大きな被害を受けたが戦後復興した。人口9万 9739 (1991推計) 。

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