マイセン(読み)まいせん(英語表記)Meißen

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マイセン」の意味・わかりやすい解説

マイセン
まいせん
Meißen

ドイツ東部、ザクセン州の都市。1949~90年は旧東ドイツに属した。人口2万9400(2000)。市街エルベ川両岸にまたがる。マイセン磁器の名で知られる有名な陶業都市で、1710年、ザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世(強健王。ポーランド王としてはアウグスト2世)のもとで王立磁器製作所が設けられ、以来、磁器生産が盛んとなった。市は929年ハインリヒ1世によって建設され、965年マイセン辺境伯の城下町となり、1089年ウェッティン家の所領となった。13~14世紀、ゴシック様式大聖堂などが残る。

[佐々木博]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マイセン」の意味・わかりやすい解説

マイセン
Meissen

ドイツ東部,ザクセン州の都市。ドレスデン北西約 30kmのエルベ川右岸に位置する。スラブ人集落に始り,929年にハインリヒ1世により都市が建設され,965年マイセン辺境伯の居地となった。 968~1581年の間は司教座もおかれた。 13世紀にはドイツ人の東方植民を保護する要塞都市となり,都市権を獲得。アルブレヒツブルク城 (1471~85) や 13~14世紀の建築物が残る。付近で良質の陶磁鉱を産し,18世紀初頭から磁器生産が始められ,マイセン磁器として知られた。現在も磁器生産が盛んでヨーロッパ各地に送られるほか,金属製品,皮革製品ワインなども生産される。人口3万 4575 (1991推計) 。

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