エウメネス(その他表記)Eumenēs

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エウメネス」の意味・わかりやすい解説

エウメネス
Eumenēs

[生]前362
[没]前316
古代マケドニアの将軍。ギリシア人出身の有能な将軍で,アレクサンドロス3世 (大王) の死後,「後継者 (ディアドコイ ) 」の一人としてマケドニア王家に忠誠を尽し,摂政ペルディッカスを助けて,アンチゴノス1世プトレマイオス1世ソテルらと戦った。ペルディッカスが部下に殺されたあと,死刑の宣告を受けたが,新摂政ポリュペルコンによって将軍として承認され,キリキアで兵を集めて東進。イラン平原でアンチゴノスと対決したが,敵の奸計によって殺された。

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世界大百科事典(旧版)内のエウメネスの言及

【ペルガモン王国】より

…前282年マケドニア系のフィレタイロスPhiletairosがセレウコス朝の宗主下にこの都市の支配者となり,前278‐前276年にガラティア人の侵入を退けてアッタロス王朝の基礎を確立した。前262年エウメネス1世Eumenēs Iはセレウコス朝から離反して独立した。沿岸地帯には前8世紀のギリシア人の大植民運動にまでさかのぼる植民市があり,自治を保持しながらも王家に貢納義務を負っていた。…

※「エウメネス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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