エウル(その他表記)EUR

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エウル」の意味・わかりやすい解説

エウル
EUR

イタリア中西部,ラツィオ州ローマ県の計画都市。ローマの南約 15kmに新しくつくられた官庁,住宅街で,同国新都市のモデル。 EURは Esposizione Universale di Roma (ローマ万国博覧会) の略。第2次世界大戦前,万国博覧会場として建設が始められたが,戦争によって中断戦後再び田園都市として開発が進められた。人造湖を中心として,緑のなかに白大理石大蔵郵政,外務各省などの政府機関が並ぶほか,イタリア文化館,聖ピエトロエパウロ聖堂,さらには古代ローマ建築を模した近代的建築が随所にある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エウル」の意味・わかりやすい解説

エウル
えうる
EUR

ローマ万国博覧会 Esposizione Universale di Roma の頭文字をとったもので、ローマの南に位置する近代的市街地域。1942年に予定されていた万国博のために、37年ムッソリーニが計画し、建築家M・ピアチエンテーニが設計した。敗戦によるファシズム政権の崩壊事業は中断したが、聖年にあたる50年に工事が再開され、60年のオリンピック・ローマ大会の際、エウルでもっとも代表的な建物の一つであるスポーツ宮殿が完成した。

[藤澤房俊]

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