エホバの証人(読み)えほばのしょうにん(その他表記)Jehovah's Witnesses

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エホバの証人」の意味・わかりやすい解説

エホバの証人
えほばのしょうにん
Jehovah's Witnesses
Watch Tower

キリストの再臨と千年王国の出現を信じ、現実の制度を否定して、19世紀後半のアメリカに発生した異端宗派。ニューヨークのブルックリンに本部がある。教会の伝統と組織と教職制度を否定する思想を激しく表明するため、制度的なキリスト教界では異端と評価されて孤立しているが、一般社会では、キリストの再臨と聖書研究を強調し、輸血や柔剣道など格闘技の拒否、兵役の拒否を主張する一教派とみられている。この派の教義はC・T・ラッセル(1852―1916)が提唱し、J・F・ラザフォード(1869―1942)が体系化した。現世拒否のモチーフ(権力批判)がキリストの再臨信仰と結び付いているため、緊張の固持信者の日常的言動を包み込み、その熱意世俗の生活者と制度的宗教家をときに刺激する。日本での最初の指導者は明石(あかし)順三。1926年(昭和1)日本支部の灯台社が創立され、太平洋戦争後は48年に日本支部が、53年にものみの塔聖書冊子協会が組織された。なお、「ものみの塔」は「ハバクク書」(2章の2)に由来する。

[川又志朗]

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改訂新版 世界大百科事典 「エホバの証人」の意味・わかりやすい解説

エホバの証人 (エホバのしょうにん)

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世界大百科事典(旧版)内のエホバの証人の言及

【ものみの塔】より

…一般に〈エホバの証人Jehovah’s Witness〉として知られるキリスト教の一派,および〈ものみの塔聖書冊子協会Watch Tower Bible and Tract Society〉の機関誌名。アメリカ人のラッセルCharles Taze Russell(1852‐1916)によって1884年に創立された。…

※「エホバの証人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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