エムデン海淵(読み)えむでんかいえん(英語表記)Emden Deep

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エムデン海淵」の意味・わかりやすい解説

エムデン海淵
えむでんかいえん
Emden Deep

フィリピン海溝中部、北緯9度42.1分、東経126度52.1分にある海淵。深度1万0400メートル。1927年4月、ドイツエムデン号上の可聴音波による測深で発見した。30年オランダの海洋観測船スネリウス号がほぼ同一地点で1万0130メートルの測深値を得ていることからもその存在が確認された。51年にマリアナ海溝中のチャレンジャー海淵(1万0863メートル、その後の調査で1993年に世界最深の1万0920メートルと確定)が発見されるまで、長く世界の最深地点として知られていた。

[半澤正男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エムデン海淵」の意味・わかりやすい解説

エムデン海淵
エムデンかいえん
Emden Deep

フィリピン諸島東側に連なるフィリピン海溝の中で,ミンダナオ島の東の沖合い約 80kmに位置する海淵。 1927年ドイツの巡洋艦『エムデン』号が北緯9°41′,東経 126°51′の地点で音響測深結果発見し命名。深さ1万 400m。ケープジョンソン海淵が発見された 45年までは,世界最深地点として知られてきた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報