改訂新版 世界大百科事典 「エメラルド碑板」の意味・わかりやすい解説
エメラルド碑板 (エメラルドひばん)
Emerald Tablet
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…エメラルドの合成は1940年代にアメリカで成功し,フランス,ドイツ,オーストリア,ソ連(現,ロシア),日本などでも盛んに行われている。【近山 晶】
[伝承]
ヘルメス・トリスメギストスの手になるとされる伝説的な錬金術文書の一つに《エメラルド碑板》(ラテン語で《タブラ・スマラグディナ》)というのがあるように,エメラルドはその美しい緑色の光輝のために,古来,もっとも貴重な石とみなされてきた。多くの効能があるとされたが,その中でもいちばん知られているのは,目のために良いという説であろう。…
… さらに10~13世紀にかけて,イブン・シーナー(ラテン名アビセンナ),イラーキーal‐‘Irāqīなど,医化学に興味をもつすぐれた哲学者たちがたくさん輩出した。〈精〉について記述した《エメラルド碑板》という作者不明の短い文書も見逃すわけにはいかない。〈上のものは下のもの,下のものは上のもの……〉という謎めいたアラビア語で書かれた完全無欠な〈精〉は,ヘルメス・トリスメギストスの教えるものであり,錬金術師は,この〈精〉を〈賢者の石(哲学者の石)〉〈凝固したプネウマ〉としてとり出すことを願った。…
※「エメラルド碑板」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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