ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エルスカンプ」の意味・わかりやすい解説
エルスカンプ
Elskamp, Max
[没]1931.12.10. アントウェルペン
ベルギーの詩人。フランス語で書く。その名は現代ベルギーの文芸復興と象徴詩運動に結びついている。徹底した素朴さで貧しい人々の生活を歌い,祈りや哀歌の調子を帯び,古い聖画像を思わせる『主の祈り』 Dominical (1892) ,『天使祝詞』 Salutations (1893) ,『写本の装飾家』 Enluminures (1898) などがある。最後の作品『憂鬱な歓喜』 Délectations moroses (1923) ,『病的夢想』 Aegri somnia (1924) は,極東の思想と芸術からくみ取った異国情緒を通して,現代世界における人間の哲学を静かに唱えている。
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