エンテロウイルスD68(読み)えんてろういるすでぃーろくじゅうはち(その他表記)Enterovirus D68

知恵蔵mini 「エンテロウイルスD68」の解説

エンテロウイルスD68

腸管で増殖するエンテロウイルスの一つ。主に夏から秋にかけて流行し、飛沫感染によって伝播(でんぱ)する。感染しても大人は無症状や軽症状で済む場合が多いが、乳幼児小児の場合は、発熱や咳、気管支炎気管支喘息、体の麻痺などの症状が引き起こされることが報告されている。ワクチン特効薬はなく、症状に応じた対症療法が中心となる。ウイルスは1962年に米国で発見されて以降、大きな流行を起こすことはなかったが、2014年に同国で感染が拡大。日本でも2010年以降、検出数が増加傾向にある。

(2015-10-30)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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