日本大百科全書(ニッポニカ) 「オイレンベルク」の意味・わかりやすい解説
オイレンベルク
おいれんべるく
Herbert Eulenberg
(1876―1949)
ドイツの作家。ケルンのミュールハイムに生まれる。法律を学んだが、世紀の変わり目ごろから新ロマン主義の風潮を示す劇作『アンナ・ワレウスカ』(1899)、『青ひげ』(1905)などでデビュー。ベルリンのドイツ座やデュッセルドルフ劇場で文芸部員となり、アメリカ旅行、のちに文筆で生計をたて、小説、詩、評論『影絵』などでも健筆を振るい、感性の豊かさを示した。戯曲『すべて恋ゆえ』や『ベリンデ』などは20世紀初めによく上演された。ナチス時代にはまったく無視されたが、第二次世界大戦後は、ややその功績をねぎらわれた。
[岩淵達治]