オオバナエンレイソウ(読み)おおばなえんれいそう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオバナエンレイソウ」の意味・わかりやすい解説

オオバナエンレイソウ
おおばなえんれいそう / 大花延齢草
[学] Trillium camschatcense Ker Gawl.
Trillium kamtschaticum Pall.

ユリ科(APG分類:シュロソウ科)の多年草。茎は高さ20~30センチメートルで、広卵状菱形(ひしがた)、鋭尖頭(えいせんとう)の葉を3枚つける。大形でよく目だつ白色の花被片(かひへん)をもった花を1個、花柄先端にやや横向きにつける。千島列島サハリンカムチャツカ半島、北海道、本州北部(青森県、岩手県、宮城県)のイタヤカエデカシワなどが生育する明るい広葉樹林の林床に生える。

河野昭一 2018年11月19日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のオオバナエンレイソウの言及

【エンレイソウ(延齢草)】より

…輪生する3枚の大きな葉がきわめて特徴的である。本種は花弁を欠くが,シロバナエンレイソウT.tschonoskii Maxim.(イラスト)やオオバナエンレイソウT.kamtschaticum Pallasは白い花弁が発達し,美しいのでしばしば写真で紹介される。地下茎は太く,ややエビ形にそりかえる。…

※「オオバナエンレイソウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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