おはら祭(読み)おはらまつり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「おはら祭」の意味・わかりやすい解説

おはら祭
おはらまつり

毎年 11月2,3日に鹿児島鹿児島市中心部の天文館一帯で行なわれる,『鹿児島おはら節』(→おわら節)や『ハンヤ節』による市民参加の踊りの祭り。1949年11月15日に鹿児島市の市政 60周年を記念して始まった。当初は初日に仮装行列,飾りつけた自動車や山車パレード,2日目に仮設舞台での芸能大会などが行なわれていたが,1952年から地元婦人会などによる『おはら節』の踊りが登場し,1961年に徳島の阿波踊にならって踊りの団体を募って行なわれる踊り主体の祭りとなった。1963年から『ハンヤ節』も加えられ,1969年から今日の日取りに変わった。2日が夜祭,3日が本祭とされ,目抜き通りで約 2万人の参加者による総踊りや,鼓笛隊や伝統芸能のパレード,特設舞台での太鼓競演などが行なわれる。また東京都渋谷区でも,区内に鎮座する東郷神社祭神東郷平八郎が鹿児島出身であることや,鎌倉時代に渋谷を本拠としていた渋谷氏の分家系譜に連なることなどの縁により,1998年から毎年 5月に鹿児島から踊り手や民俗芸能も招いて,渋谷の道玄坂などを舞台に渋谷・鹿児島おはら祭を開いている。鹿児島でも総踊りの際『おはら節』などとともに『渋谷音頭』による踊りが行なわれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android