最新 地学事典 「オリンピックダム鉱山」の解説
オリンピックダムこうざん
オリンピックダム鉱山
Olympic Dam mine
南オーストラリア,アデレードの北500kmにある銅・ウラン・金・銀鉱床。中部原生界中の潜頭鉱床で,上部原生代堆積岩類・カンブリア紀石灰岩(全層厚400~500m)に覆われる。母岩はRoxby Down花崗岩バソリス(16億年前)で,これが7.5km×5kmの範囲にわたり破砕・角礫化。鉱床はその中央部の角礫岩複合岩体(Olympic Dam Breccia Complex)に胚胎。花崗岩質・赤鉄鉱質・外来火山礫質角礫岩からなり,中心部で赤鉄鉱質が多いが,母岩との境界も含め各岩相の間はすべて漸移的。母岩変質はセリサイト・赤鉄鉱・緑泥石・石英。鉱化は鉱染状・細脈・網状で塊状鉱を欠く。Cuは下部で黄銅鉱,上部に斑銅鉱-輝銅鉱の高品位部が分布。ウラン鉱物は主に瀝青ウラン鉱で,ほぼCuの鉱化に伴い鉱染状・皮殻状,Au・AgもほぼCu-Uに伴うが独立の産状を示す場合もあり,Agは斑銅鉱-輝銅鉱帯で高い。赤鉄鉱質角礫鉱はLa2,000ppm,Ce3,000ppmを含む。他に重晶石・蛍石を数%伴う。熱水鉱床であるが産出金属組合せ・産出形態とも既知鉱床タイプに類をみない。1975年に発見。88年開山。予測鉱量20億t(Cu1.6%,U3O80.6kɡ/t,Au0.6ɡ/t,Ag3.5ɡ/t), 確認鉱量4.5億t, (Cu2.5%,U3O80.8kɡ/t,Au0.6ɡ/t,Ag6ɡ/t)。
執筆者:矢島 淳吉
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

