銀鉱床(読み)ぎんこうしょう(その他表記)silver deposit

日本大百科全書(ニッポニカ) 「銀鉱床」の意味・わかりやすい解説

銀鉱床
ぎんこうしょう
silver deposit

銀を採掘対象とし、銀鉱石を産する鉱床。銀は地殻に平均0.053ppm含まれる。銀のみを採掘対象とする鉱山は少なく(最低銀品位は8ppm程度)、多くの銀資源はほかの金属元素の副産物として回収される。銀鉱床の鉱石鉱物は自然銀と輝銀鉱が主で、脆(ぜい)銀鉱、濃紅銀鉱なども一般的である。脈石鉱物は石英方解石、菱(りょう)マンガン鉱、粘土鉱物などである。自然金が共存する場合が多く、これらは金銀鉱脈として採掘される。金銀あるいは銀鉱脈は、下部で鉛・亜鉛鉱脈に移化するなど、銀鉱床と鉛・亜鉛鉱床は近縁関係にある。このため銀は各種の鉛・亜鉛鉱床の副産物として回収される。重要な鉛の鉱石鉱物である方鉛鉱は最大3%の銀を固溶しており、これは鉛製錬の副産物として回収される。2010年の世界の銀の生産量は2万0900トンで、おもな産出国はメキシコ(17.5%)、ペルー(15.8%)、中国(13.5%)、オーストラリア(8.1%)、チリ(5.6%)、ボリビア(5.6%)、アメリカ合衆国(5.2%)、ポーランド(5.1%)、ロシア(5.0%)である。2010年(平成22)の日本の産出量は約3トン。

[正路徹也]

『鞠子正著『鉱床地質学――金属資源の地球科学』(2008・古今書院)』

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最新 地学事典 「銀鉱床」の解説

ぎんこうしょう
銀鉱床

silver deposit

銀は通常,鉛,亜鉛,銅,金鉱床中に産出し,銀のみを主対象とする鉱床は少ない。熱水鉱脈鉱床,次いで火山性塊状硫化物鉱床などに多い。主産国はメキシコ(Penasquito, San Julian, Saucito),中国(Fankou),ペルー(Antamina)の3国で50%を生産。日本では豊羽,対州,鴻之舞,佐渡などの鉱脈鉱床,小坂,釈迦内などの黒鉱鉱床,神岡スカルン鉱床から生産された。主要な鉱石鉱物は金,銀,輝銀鉱で他に角銀鉱,濃紅銀鉱など。方鉛鉱,銀四面銅鉱なども銀品位に貢献。世界年産量約2.4万t(2021)。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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