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黄銅鉱 おうどうこうchalcopyrite

翻訳|chalcopyrite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黄銅鉱
おうどうこう
chalcopyrite

CuFeS2を 34.5%含む真鍮黄色の銅の主要な鉱石鉱物。正方晶系,結晶は普通四面体をなすが,多くは緻密塊状,断口不規則。脆弱,硬度 3.5~4,比重 4.1~4.3,金属光沢,真鍮黄色であるが,変色して青,紫色を呈する。条痕は緑黒色,不透明,反射光による異方性は弱い。微量のスズ,亜鉛,金,銀などを含む。閉管中で加熱すると,しばしば破裂し硫黄を昇華し,木炭上の加熱で溶融して磁性を帯びた小球を生じ,残渣は塩酸に溶ける。吹管分析で強い青色炎を示す。硝酸に溶けて硫黄を分離し,青色の溶液になる。各種のマグマ源鉱床に多い。日本では含銅硫化鉄鉱鉱床,黒鉱鉱床接触交代鉱床熱水鉱床から産出する。変質して,輝銅鉱,銅藍,ケイ孔雀石,孔雀石などの2次銅鉱物をつくりやすい。英名はギリシア語の Khalkos (銅) と Pyrite (黄鉄鉱) を合せて命名。

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百科事典マイペディアの解説

黄銅鉱【おうどうこう】

黄色で金属光沢をもつ鉱物。化学式はCuFeS2。自然金に似ているが,条痕(じょうこん)色は帯緑黒色で,展延性がない点が異なる。正方晶系。四面体の結晶が多いが,産状は多くは塊状。
→関連項目黒鉱正方晶系

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世界大百科事典 第2版の解説

おうどうこう【黄銅鉱 chalcopyrite】

日本でもっとも多く見られる銅鉱物。化学組成CuFeS2(Cu34.6%)。産地による組成変化は小さい。黄鉄鉱より濃い黄色で,割った面は貝殻状である。結晶として産するときは四面体が多いが,自形を示さないことも多い。セン亜鉛鉱(ZnS,等軸晶系)と似た結晶構造(セン亜鉛鉱を二つ重ねて,その中のZn原子の半分をCu,半分をFeで置き換えた構造)で,正方晶系に属するが,その四面体(面のなす角108゜40′)は立方晶系の四面体(面のなす角104゜30′)に近い。

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大辞林 第三版の解説

おうどうこう【黄銅鉱】

銅・鉄・硫黄の化合物。正方晶系。黄金色で金属光沢がある。銅の最も主要な鉱石。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黄銅鉱
おうどうこう
chalcopyrite

低~高温の熱水鉱脈鉱床、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)、黒鉱鉱床を含む噴気性堆積(たいせき)鉱床、含銅硫化鉄鉱床中、ある種の気成鉱床などに産する硫化鉱物。もっとも一般的な銅の鉱石鉱物。硫化鉱物中もっとも多種の共存鉱物をもつものの一つといわれる。
 地表条件で徐々に分解され、より品位の高い硫化銅鉱物や斑(はん)銅鉱などに変化するほか、第二銅イオン(Cu2+)を主成分とするくじゃく石・藍(らん)銅鉱・ブロシャン銅鉱・珪(けい)くじゃく石などが形成される。自形結晶は変化に富むがまれである。正八面体に近い立体、俗に三角銅とよばれている直角二等辺三角形台厚板状のものや、一見斜方柱状のものもある。外見上は黄鉄鉱に類似するが、硬度が低く、条痕(じょうこん)はやや緑色味を帯びる。地表で水分を含んだ空気にさらされると虹(にじ)色の錆(さび)を生ずることが多い。化学成分変化も化学組成変化も乏しい。理想値よりやや硫黄(いおう)に乏しいものがあり、高温高圧条件下で生成されたものでは、少量のニッケルを含むものがある以外は含セレン変種があるのみ。室内実験でつくられた高温型黄銅鉱に近く、わずかに硫黄に乏しい相として、タルナフ鉱、モオイフーク鉱、ヘイコック鉱、プトラン鉱などの類似種がCu-Fe-S三成分系鉱物に知られている。
 日本の産地は多数あるが、秋田県仙北郡協和町(現、大仙(だいせん)市協和)荒川鉱山(閉山)の変化に富む結晶や、栃木県上都賀(かみつが)郡足尾町(現、日光市足尾町)足尾鉱山(閉山)、秋田県北秋田郡阿仁(あに)町(現、北秋田市阿仁)阿仁鉱山(閉山)の良晶はよく研究された。英名はギリシア語のchalkos(銅)とpyr(閃光)の合成による。[加藤 昭]

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