日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーク・リッジ」の意味・わかりやすい解説
オーク・リッジ
おーくりっじ
Oak Ridge
アメリカ合衆国、テネシー州東部の新興都市。人口2万7387(2000)。1942年、マンハッタン計画による世界初の原爆用ウラン分離工場用地として町が建設されたが、45年夏までその存在と目的は秘密にされていた。原子爆弾に使用するウラン235とプルトニウム239がここで開発された。町は47年以来、合衆国原子力委員会の管轄下にあったが、59年以降、住民の自治に戻った。オーク・リッジ国立研究所を中心として、核エネルギー、核物理の研究が行われている。原子炉施設、核燃料などの工場があるほか、14の大学による共同の原子力研究施設と、テネシー大学大学院生医学研究科もある。諸施設のなかでもアメリカ原子力エネルギー博物館は有名である。
[菅野峰明]