「秩序ある輸出」体制のこと。一国の輸出の急速な伸びにより相手国市場に攪乱(かくらん)が生じ、あるいは攪乱の可能性があるという場合に、輸出を抑制するためのなんらかの措置をとることをいう。日本の集中豪雨的輸出に関連して取り上げられる場合が多い。オーダリー・マーケティングについては、輸出国側としての日本と輸入国側としてのアメリカとは対照的な展開を示している。日本の場合は、輸出貿易管理令によって政府が個別品目ごとに業者に輸出数量を割り当てるか、輸出入取引法によって業者が輸出カルテルを結成して輸出量を規制するか、輸出業界に対し政府が行政指導によって数量規制をする方法がとられる。規制の目的は、過度な輸出急増による貿易摩擦の回避、過当競争による値下げ、ダンピング輸出を防止することである。一方、アメリカの場合は、1974年通商法に基づいて市場秩序維持協定Orderly Marketing Agreementを輸出国と結ぶことができ、これによって相手国に輸出数量の規制を要求すると同時に、アメリカ国内における産業転換を助成することとなっている。
オーダリー・マーケティングについては、当該産業における競争を不当に制限する、新規参入者に不利であるなどの批判がある。また、2国間ベースで協定が行われることは弊害が多く、国際的な基準を設ける必要があるともいわれている。
[相原 光]
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