オーバードクター

デジタル大辞泉 「オーバードクター」の意味・読み・例文・類語

オーバー‐ドクター

《〈和〉over+doctor》大学院博士課程を修了してはいるが、ふさわしい職に就かないでいる状態。また、その人。

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精選版 日本国語大辞典 「オーバードクター」の意味・読み・例文・類語

オーバー‐ドクター

  1. 〘 名詞 〙 ( 洋語over doctor ) 大学院の博士過程を修了して、まだ定職が決まらないでいること。また、その人。

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大学事典 「オーバードクター」の解説

オーバードクター

狭義には定職に就いていない博士号取得者を指し,広義には定職に就いていない満期退学者や博士課程に標準年限を超えて在籍する者までを含む。over doctorは和製英語ODと略したり,余剰博士ともいう。従前の日本においてはポスドク制度がなく,大学や公的研究機関に正規採用されるまでの数年間を無給のまま過ごすことは珍しくなかった。1970年代にその数が累積増大して就職難が顕在化し,「オーバードクター問題」として認識された。近年この語がほとんど使用されないのは,1990年代に科学技術政策において「ポスト・ドクター」「ポスドク」の用語が出現し,さらに2000年代に博士の多様なキャリアパスが提示されたことによる。現在は,ポスドクの処遇の低さやキャリア開発の難しさを指す「ポスドク問題」,政策誘導によって増加した任期付職を経験した後に定職に就けない「ポスト・ポスドク問題(日本)」,従来型の「オーバードクター問題」が混在した状況にある。
著者: 齋藤芳子

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