お妻八郎兵衛(読み)オツマハチロベエ

デジタル大辞泉 「お妻八郎兵衛」の意味・読み・例文・類語

おつま‐はちろべえ〔‐ハチロベヱ〕【お妻八郎兵衛】

大坂古手屋八郎兵衛嫉妬から、遊女のお妻を殺した事件主題とする歌舞伎浄瑠璃通称歌舞伎狂言文月恨切子ふみづきうらみのきりこ」、浄瑠璃「桜鍔恨鮫鞘さくらつばうらみのさめざや」など。

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精選版 日本国語大辞典 「お妻八郎兵衛」の意味・読み・例文・類語

おつまはちろべえおつまハチロベヱ【お妻八郎兵衛】

  1. 大坂の古手屋八郎兵衛が遊女お妻を殺した事件を脚色した作品の通称。早く歌舞伎の「文月恨切子(ふみづきうらみのきりこ)」に取り入れられ、浄瑠璃の「桜鍔恨鮫鞘(さくらつばうらみのさめざや)」が名高い。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「お妻八郎兵衛」の解説

お妻・八郎兵衛 おつま・はちろべえ

歌舞伎,浄瑠璃(じょうるり)の登場人物
古着屋八郎兵衛は女房お妻にいつわりの愛想づかしをされ殺してしまうが,あとで本心を知って自害する。元禄(げんろく)(1688-1704)のころ大坂でおきた事件をもとに脚色された。今日「桜鍔恨鮫鞘(さくらつばうらみのさめざや)」の外題でのこっている。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「お妻八郎兵衛」の解説

お妻八郎兵衛
(通称)
おつま はちろべえ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
文月恨切子 など
初演
享保16.7(大坂・岩井座)

お妻八郎兵衛
おつま はちろべえ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
作者
伊原青青園
初演
明治44.4(東京市村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のお妻八郎兵衛の言及

【桜鍔恨鮫鞘】より

…世話物。別題《裙重(つまがさね)恨鮫鞘》,通称《鰻谷(うなぎだに)》《お妻八郎兵衛》。古手屋(古物商)八郎兵衛のお妻殺し(四つ橋娘殺し)は,1702年(元禄15)7月に起こり,すぐさま歌舞伎に仕組まれて大坂で上演されている。…

※「お妻八郎兵衛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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