カクネ里雪渓(読み)かくねざとせっけい

知恵蔵mini 「カクネ里雪渓」の解説

カクネ里雪渓

長野県富山県にまたがる北アルプス鹿島槍ヶ岳(標高2,889メートル)にある雪渓。鹿島川最上流部の標高1,795~2,160メートルの地点にあり、長さ約790メートル、幅約280メートル、厚さ30メートル以上。夏季にも消えることがなく、1950年代に地理学者によって、氷体斜面に沿って長期間にわたって移動する「氷河」である可能性が指摘された。2011~12年の富山県・立山カルデラ砂防博物館による調査では、厚さ最大約40メートル、長さ約700メートル、幅約250メートルを超える氷体が雪渓の下層にあることが分かった。15年9~10月にかけて行われた信州大学などの調査では、氷体が24日間で12~17センチメートル動いていることが分かり、18年1月17日には氷河であることが確認された。国内では富山県の立山連峰の3カ所に続いて4例目。

(2018-1-25)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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