カッシート朝(読み)カッシートちょう(その他表記)Kassite

精選版 日本国語大辞典 「カッシート朝」の意味・読み・例文・類語

カッシート‐ちょう‥テウ【カッシート朝】

  1. 紀元前一六~一二世紀、カッシートバビロン第一王朝を倒して建てた王朝。首都バビロン。前一一五〇年頃アッシリアとエラムに滅ぼされた。バビロン第三王朝。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カッシート朝」の意味・わかりやすい解説

カッシート朝
かっしーとちょう
Kassite

イラン西部、ザーグロス山脈地方を原住地とするインド・ヨーロッパ語族の一系統カッシュ人が、バビロニアに建てた王朝。カッシュ朝ともいう。カッシュ人は山岳民族で、紀元前2000年ごろからバビロニア地方に侵入を始めた。ハムラビ王の死後国力が衰えていたバビロン第1王朝が、前1531年ヒッタイト王ムルシリシュ1世に滅ぼされると、バビロン第3(カッシート)王朝を建て、約500年間バビロニアを支配した。王は臣下に免税地の封土を与えた。そのため国土は分割されて、王家権威が弱く、地方分権的な封建社会であった。封土に立てられたクドゥルー(境界石)は、アマルナ文書に残るカッシート朝の王の手紙とともに、当時を知るうえでの数少ない資料。

吉村作治

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

旺文社世界史事典 三訂版 「カッシート朝」の解説

カッシート朝
カッシートちょう
Kassite

前1749〜前1204
バビロニア王国の第3王朝
カッシート人はインド−ヨーロッパ語族。ザグロス山脈根拠地として,ハンムラビ王の第1王朝を滅ぼしたヒッタイトに代わり約5世紀にわたってバビロニアを支配した。前13世紀,エラムの攻撃を受けて滅亡した。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カッシート朝」の意味・わかりやすい解説

カッシート朝
カッシートちょう

「バビロン第2王朝」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android