カラテオドリ(その他表記)Constantin Carathéodory

デジタル大辞泉 「カラテオドリ」の意味・読み・例文・類語

カラテオドリ(Constantin Carathéodory)

[1873~1950]ギリシャ数学者ドイツ生まれ。アテネに移住するが、のちにミュンヘン大教授となる。関数論の公理論的展開や、変分学微分幾何学・等周問題など、広い分野で業績を残した。

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改訂新版 世界大百科事典 「カラテオドリ」の意味・わかりやすい解説

カラテオドリ
Constantin Carathéodory
生没年:1873-1950

ドイツの数学者。ギリシア系の旧家に外交官の子としてベルリンに生まれた。1904年ゲッティンゲン大学で学位を得た後,講師となり,その後,ボン大学講師,ギリシアのアテネ大学教授を歴任,24年ドイツのミュンヘン大学に教授として迎えられ,以後生涯ミュンヘンに滞在した。彼の研究は変分学,複素関数論,等角写像,実関数論,数理物理学(とくに熱力学,特殊相対性理論)の諸分野にわたっているが,変分学と実関数論の研究がとくに著名である。変分学では従来主として滑らかな曲線の汎(はん)関数の極値を求めることに限られていたが,彼はC.ホイヘンスやヨハン・ベルヌーイ(1667-1748)の古典を再検討し,かどのある曲線の汎関数をも考慮に入れ,解曲線の集合を研究するという新生面を開いた。また曲面の汎関数についても考察している。実関数論では,カラテオドリの外測度はよく知られているが,これは彼の貢献の一部にすぎない。彼の偉大な功績は実関数論を公理化し抽象化して,その後の関数解析学,確率論の著しい発展の基礎を築いた点にある。
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367日誕生日大事典 「カラテオドリ」の解説

カラテオドリ

生年月日:1873年9月13日
ドイツの数学者
1950年没

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