からゆき

世界大百科事典 第2版の解説

からゆき

明治初期から昭和の初めまで九州北,西部地方(特に天草島,島原半島)から売春業者の手を経て海外に売春婦として流出した女性の総称。〈唐行〉の字があてられる。貧困層が前借あるいは儲け話にのって娘を売り,日本の大陸進出にともなう娼楼の繁盛を背景として朝鮮,満州,中国,東南アジア,さらにアメリカ,アフリカへとひろがった。女衒(ぜげん)の村岡伊平治の自伝によれば,1889‐94年に扱ったシンガポールの娼妓の数は3200人とあるが,総数は不明。

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世界大百科事典内のからゆきの言及

【売春】より

…私娼のなかにも風俗的流行などによる多様化が見られ,営業形態として巡回売春などが出現し,街娼に外国風の高級娼婦が加わるなど年代によって激しく変化した。なお,〈からゆき〉と呼ばれた東南アジア方面への出稼売春婦の存在と,第2次大戦中に東洋各地の戦場に軍が従軍慰安婦による売春施設を設置したことは,近代史の一面を示す。戦後,占領軍の指示によって公娼制は廃止されたが,日本政府は直ちに特殊飲食店と名称を変えて存続を図り,それらの営業許可区域を赤線または青線で指定した(これを特飲街,赤線地帯などといった。…

※「からゆき」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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