カルハナ(読み)かるはな(英語表記)Kalhaa

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カルハナ」の意味・わかりやすい解説

カルハナ
かるはな
Kalhaa

12世紀に活躍したインド歴史家カシミール国のハルシャ王(在位1089~1101)の宰相チャンパカの子で、シバ教徒のバラモン。ハルシャ王の非業の死をみて、変転きわまりないカシミール王統の年代記ラージャタランギニー諸王の流れ)』(1150)を8編7826のサンスクリット語詩句で書いた。この歴史的叙事詩は古記録や碑文などに基づいたものであり、成立年代に近い部分は、正確な史実を伝え、史書としての価値も高い。

[田中於莵弥]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルハナ」の意味・わかりやすい解説

カルハナ
Kalhaṇa

インドの歴史家。 12世紀頃在世。カシミールのバラモンの家に生れ,サンスクリット語の歴史的叙事詩『ラージャタランギニー』を著わした。

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