20世紀西洋人名事典 「カレルアンチェル」の解説
カレル アンチェル
Karel Ančerl
1908.4.11 - 1973.7.3
チェコスロバキアの指揮者。
ボヘミア南部トゥカビー生まれ。
アロイス・ハーバに作曲を、ヴァーツラフ・ターリヒに指揮を学んだ。1930年にハーバ作曲の4分音オペラ「母」を初演し、指揮者としてデビューした。第二次世界大戦中は強制収容所で過ごし、両親と妻子はアウシュヴィッツ収容所で殺害された。’50年にチェコ・フィルの指揮者になり、世界の一流に育て上げた。’69年に小沢征爾の後任としてトロント交響楽団の常任指揮者になったが、4年後死去した。彼の指揮には、現代的感覚とチェコの伝統的、民族的な表現とが一体化されている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報