かんから太鼓(読み)カンカラダイコ

デジタル大辞泉 「かんから太鼓」の意味・読み・例文・類語

かんから‐だいこ【かんから太鼓】

歌舞伎下座などで用いられた楽器で、まくら型の小形の太鼓。台の上にのせて竹桴たけばちで打つ。盛り場見世物小屋の場面などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「かんから太鼓」の意味・読み・例文・類語

かんから‐だいこ【かんから太鼓】

  1. 〘 名詞 〙 小形のまくら型の太鼓。台の上に載せ、細い竹撥(たけばち)で打つ。「かんから」という音がするところからいい、歌舞伎の下座音楽や寄席囃子(よせばやし)上方で相撲の触れ太鼓としても用いられた。かんから。
    1. [初出の実例]「是はかんから太鼓(ダイコ)を借て行かうか」(出典滑稽本八笑人(1820‐49)三追加)

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世界大百科事典(旧版)内のかんから太鼓の言及

【太鼓】より

…その中でも中心となるものは,本来は,神社・寺院で用いられる大きな長胴の鋲打ち太鼓で,神社では〈宮太鼓〉,寺院では,宗派によっては〈法鼓(ほつく)〉などともいうが,歌舞伎では〈大太鼓(おおだいこ)〉といい,単に〈太鼓〉ともいう。なお,同種の小型のものを,櫓の上で用いるものは〈櫓太鼓〉というが,その音色の特殊なものを,とくに〈カンカラ太鼓〉ともいい,これを町中に触れて歩くときは〈触れ太鼓〉ともいう。こうした〈触れ太鼓〉は,相撲などでも用いられる。…

※「かんから太鼓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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