ガスペ(読み)がすぺ(その他表記)Philippe Aubert de Gaspé

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガスペ」の意味・わかりやすい解説

ガスペ
がすぺ
Philippe Aubert de Gaspé
(1786―1871)

カナダの小説家。フランス系。ケベック州南部のサン・ジャン・ポール・ジョリの領主。18世紀なかばに、フランス系カナダの領有をめぐって展開される英仏両勢力の争いと、その最終的な決着とを、スコットのウェーバリー小説風の、恋愛時代習俗の考証とを織り交ぜた歴史小説往時のカナダ人』(1863)に描き出した。フランス系カナダ文学の最初の重要な作家である。

西本晃二

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガスペ」の意味・わかりやすい解説

ガスペ
Gaspé, Philippe Aubert de

[生]1786.10.30. ケベック
[没]1871.1.29. ケベック
カナダの作家,法律家。フランス系カナダ文学の最初の傑作『往時のカナダ人たち』 Les Anciens Canadiens (1863) の作者。 19世紀中葉の民族主義の高まりのなかで 76歳にして,このイギリスによる征服 (1760) の時代を扱った歴史小説を書いた。

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世界大百科事典(旧版)内のガスペの言及

【ガスペ半島】より

…洪積世には大陸氷河におおわれていたため,現在小さな氷河湖が散在する。1534年フランス人探検家J.カルティエが訪れ,現在のガスペ市のあたりに大十字架を建て,カナダをフランス領と宣言したといわれる。住民にはフランス系が多い。…

【ガスペ半島】より

…洪積世には大陸氷河におおわれていたため,現在小さな氷河湖が散在する。1534年フランス人探検家J.カルティエが訪れ,現在のガスペ市のあたりに大十字架を建て,カナダをフランス領と宣言したといわれる。住民にはフランス系が多い。…

※「ガスペ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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