ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガラシャーニン」の意味・わかりやすい解説
ガラシャーニン
Garašanin, Ilija
[没]1874.6.28. ベオグラード
セルビア公国の政治家。裕福な商人の家に生れ,1834年税官吏,37年陸軍将校となる。 44年亡命ポーランド人政治家 A.チャルトルイスキの影響下に独創的な外交構想「計画」 Načertanijeを執筆。セルビアを中心とする南スラブ人の大同団結を訴えた。同文書は 50年間秘密裏に回覧され,青年知識人に大きな影響を与えた。 43~52年外相,52~53年首相兼外相に就任。親フランス的傾向のためクリミア戦争が勃発するとロシアの圧力で辞職 (1853) させられたが,58~59年外相に復帰,61~67年再度首相兼外相に就任した。オスマン帝国の排除,バルカン同盟の結成 (66~68) などによって構想の実現に努めた。内政においても立法,行政の近代化に手腕をふるった。
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