キリシタン書(読み)キリシタンしょ

改訂新版 世界大百科事典 「キリシタン書」の意味・わかりやすい解説

キリシタン書 (キリシタンしょ)

日本イエズス会が1591-1614年(天正19-慶長19)に印刷したキリシタン版のうち,典礼書,教理書,修養書などがいわゆるキリシタン書である。91年の最初の印刷《どちりいなきりしたん》(《どちりな・きりしたん》)はキリスト教教義のカテキズモであり,《サカラメンタ提要》は教会用の典礼書である。修道者用には《心霊修行》《金言集》などがある。信仰・修養書に《ヒイデスの導師》《サントスの御作業のうち抜書》《ぎや・ど・ぺかどる》《スピリツアル修行》《コンテンツス・ムンヂ》があり,内容は聖書と聖伝の引用,ヨーロッパの信心書などの抄訳である。ほかに不干斎ハビアンによる《妙貞問答》がある。数種の信仰書の写本は明治期まで潜伏キリシタンの間に流布した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む