クッシュ

百科事典マイペディア 「クッシュ」の意味・わかりやすい解説

クッシュ

米国物理学者ドイツに生まれ,1912年渡米,イリノイ大学を出て,1946年コロンビア大学教授。初め質量分析を研究,1937年以後は核磁気共鳴を用いて原子の超微細構造原子核スピン磁気モーメント等を精密に測定。1948年電子の磁気モーメントの測定で,ディラック理論の予言した値より大きいことを見出した。ラム・シフトとともに量子電磁力学に重要な根拠を与えた。1955年W.E.ラムとともにノーベル物理学賞

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クッシュ」の意味・わかりやすい解説

クッシュ
Kusch, Polykarp

[生]1911.1.26. ブランケンブルク
[没]1993.3.20. テキサス,ダラス
ドイツ生れのアメリカの物理学者。 1912年アメリカに移住,22年市民権取得。イリノイ大学卒業 (1933) 。コロンビア大学講師 (37) ,同大学教授 (46) 。 I.ラビとともに磁気共鳴吸収によって原子核の超微細構造,核スピン,原子核の磁気二重極モーメントおよび電気四重極モーメントの測定を行なった。 48年電子の磁気二重極モーメントの精密測定によってそれがボーア磁子よりも 0.1%大きいことを示し,場の量子論の基礎を与えた。 55年 W.E.ラムとともにノーベル物理学賞受賞。

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