クルベル(その他表記)René Crevel

改訂新版 世界大百科事典 「クルベル」の意味・わかりやすい解説

クルベル
René Crevel
生没年:1900-35

フランスの詩人,作家。パリに生まれ,早くからダダの影響をうける。1922年にブルトンらのグループに加わり,催眠実験の導入によってシュルレアリスムの理論形成に寄与する。以後この運動の重要な一員として活動するが,その多くの小説や詩,哲学的エッセーには死と孤独嗜好サディズム,男色などの傾向があらわれ,激しい内面の格闘の跡をとどめる。1935年,シュルレアリスムと共産党との調停のために奔走したが果たせず,自殺をとげた。主著回り道》(1924),《困難な死》(1926),《バビロン》(1927),《ディドロクラブサン》(1932)など。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 国士 巌谷

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android