日本大百科全書(ニッポニカ) 「クーコリニック」の意味・わかりやすい解説 クーコリニックくーこりにっくНестор Васильевич Кукольник/Nestor Vasil'evich Kukol'nik(1809―1868) ロシアの劇作家、詩人。教師と官吏を勤めたあと劇作に転じ、イタリアの詩人の生涯を劇化した『タッソ』(1833)を発表。ほかにロマノフ王朝の発端を描く歴史劇『神の手は祖国を救いぬ』(1832)によって時の皇帝とその擁護者たちの喝采(かっさい)を博したが、その後の数編の史劇は言辞の華麗さと劇的葛藤(かっとう)の乏しさの目だつ凡作にすぎなかった。[野崎韶夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例