喝采(読み)カッサイ

デジタル大辞泉 「喝采」の意味・読み・例文・類語

かっ‐さい【喝采】

[名](スル)声を上げて褒めそやすこと。また、その声。「喝采を博する」「拍手喝采する」
[類語]感嘆賞嘆詠嘆感服賛嘆嘆称称賛絶賛三嘆礼賛激賞賛美称揚褒めるたたえるでるよみする褒めたたえる賞する称する賛する持てはや持ち上げる称美する推賞する嘉賞かしょうするちやほやする甘やかす褒め立てる褒め上げる褒めそやす褒めちぎるおだてる・おだて上げる・べた褒めしょうする論賛する称嘆する褒賞する褒誉する拍手喝采する

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精選版 日本国語大辞典 「喝采」の意味・読み・例文・類語

かっ‐さい【喝采】

  1. 〘 名詞 〙 ( もと中国で、かけ声をかけて、さいころを投げることをいったところから ) 感心して声をあげ、手をたたいてはやすこと。やんやとほめそやすこと。
    1. [初出の実例]「感歎し喝采(カッサイ)(〈注〉イヤイヤトホメル)する声一時はかり天地を倒す如くなり」(出典:通俗孝粛伝(1770)三)
    2. [その他の文献]〔水滸伝‐第二回〕

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普及版 字通 「喝采」の読み・字形・画数・意味

【喝采】かつさい

もと博の采をふるとき、かけ声をかけてふること。のち拍手して賛美すること。〔京本通俗小説蛮〕手に象板を拿(と)り、に立ち、梁を遶(めぐ)らすの聲を唱す。衆皆す。

字通「喝」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「喝采」の意味・わかりやすい解説

喝采
かっさい
acclamation

本来は声を出してほめそやすことの意であるが,大衆感情に訴えて同意をその場で直接的に求める方法。発声投票ともいう。大衆は喝采によって同意を表示する。古代ローマにおいて独裁者がとった方法であるが,現代大衆国家,特に独裁国家でしばしばみられる国民住民合意を取付ける方法であり,少数の熱狂的支持者の声が多数の静かな反対者の意見を抑える際に効果的な,大衆扇動の方法である。投票の代替手段として用いられる場合もある。 (→アクラマチオ )

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デジタル大辞泉プラス 「喝采」の解説

喝采〔映画:1954年〕

1954年製作のアメリカ映画原題《The Country Girl》。監督:ジョージ・シートン、出演:ビング・クロスビー、グレイスケリー、ウィリアム・ホールデンほか。第27回米国アカデミー賞作品賞ノミネート。同主演女優賞(グレイス・ケリー)、脚色賞受賞。

喝采〔曲名〕

日本ポピュラー音楽。歌は女性歌手、ちあきなおみ。1972年発売。作詞:吉田旺、作曲:中村泰士。第14回日本レコード大賞受賞。ちあきなおみの代表曲で、由紀さおり、一青窈など様々なジャンルのアーティストによりカバーされている。

喝采〔映画:1929年〕

1929年製作のアメリカ映画。原題《Applause》。監督:ルーベン・マムーリアン、出演:ヘレン・モーガン、ジョーン・ピアーズ、ジャック・キャメロンほか。

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世界大百科事典(旧版)内の喝采の言及

【クロスビー】より

…アメリカのポピュラー音楽の歴史に最大の足跡を残した歌手。本名Harry Lillis C.。生年に関しては1904年など諸説があるが現段階では1903年に最も信憑性があるとされている。ワシントン州タコマの生れで,アル・リンカーと二重唱をしていたが,26年に人気バンド,ポール・ホワイトマン楽団の専属歌手となって人気が出た。31年,ソロ歌手となり,ラジオ放送とレコードで不況時代のアメリカ人の心をつかんだ。…

【ケリー】より

…モデル,舞台女優をへて1951年映画界に入る。フレッド・ジンネマン監督,ゲーリー・クーパー主演の《真昼の決闘》(1952),ジョン・フォード監督,クラーク・ゲーブル主演の《モガンボ》(1953),アカデミー主演女優賞を受賞したジョージ・シートン監督《喝采》(1954),サイレント時代の大女優リリアン・ギッシュのヒロイン像をリメークした《白鳥》(1956),トーキー時代の最初の大女優キャサリン・ヘプバーン主演のロマンチック・コメディー《フィラデルフィア物語》(1940)のリメーク《上流社会》(1956)など,11本の映画に出演したが,人気の絶頂のまま,56年,モナコ公国のレーニエ大公と結婚して引退。〈現代のシンデレラ物語〉のヒロインになった。…

※「喝采」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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