グアナフアト州(読み)グアナフアト(その他表記)Guanajuato

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グアナフアト州」の意味・わかりやすい解説

グアナフアト〔州〕
グアナフアト
Guanajuato

メキシコ中部内陸の州。州都グアナフアト。メキシコ高原南西部を占め,平均標高約 1800m。北部は山がちであるが,南部にはバヒオと呼ばれる肥沃盆地が広がる。バヒオの大部分は耕地として開拓され,トウモロコシ,豆類,オオムギコムギ,果樹などの栽培が盛んで,メキシコ有数の穀倉地帯を形成している。北部の一部を除き州全域がレルマ川流域に属する。亜熱帯性の快適な気候で,夏季に 500~750mmの降雨をみる。植民地時代から銀産地帯として発展,現在も主産業は鉱業で,銀のほか,金,スズ,鉛,水銀,銅,オパールなどが採掘される。製粉,皮革,繊維,蒸留酒,冶金などの工業が行われる。州都のほか,レオン,イラプアト,セラヤサラマンカなどの都市がある。州中北部,レルマ川支流ララハ川にのぞむ村ドロレスイダルゴは,1810年 M.イダルゴ・イ・コスティリャが「ドロレスの叫び」と呼ばれる演説を行い,メキシコ独立戦争の口火が切られた地として知られる。面積3万 491km2。人口 398万 204 (1990推計) 。

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