ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セラヤ」の意味・わかりやすい解説
セラヤ
Zelaya, Manuel
ホンジュラスの政治家。大統領(在任 2006~09)。フルネーム José Manuel Zelaya Rosales。ホンジュラス国立自治大学で土木工学を学ぶが中退,林業および畜産業に従事した。1970年自由党に入党,1985年に国会議員に選出された。1998年まで議員を務めたのち,1998~2002年投資大臣を務めた。2005年の大統領選挙で,国民党のポルフィリオ・ロボ・ソサに僅差で勝利を収め,2006年に就任。セラヤ政権は犯罪,とりわけ国内で続く麻薬取引撲滅に重点を置いたが,任期中に犯罪問題を解決することはできなかった。大統領就任後,自由党の中道右派的な姿勢からしだいに距離を置き,党内の支持を失い始めた。2008年にホンジュラスは,ベネズエラとキューバが 2004年に結成した左派同盟「米州ボリバル代替統合構想」に加盟した。2009年,みずからの再選を可能にする憲法改正の是非を問う国民投票を実施しようとしたが,同年 6月28日,軍のクーデターにより失脚。軍と議会はかねて国民投票に反対を表明しており,最高裁判所もこの投票に違憲判決をくだしていた。セラヤは即日,軍の手でコスタリカに移送された。2010年1月,ドミニカ共和国に亡命。
セラヤ
Celaya
セラヤ
Celaya, Gabriel
[没]1991.4.18. マドリード
スペインの詩人。本名 Rafael Múgica Celaya。処女詩集『沈黙の潮』 Marea del silencio (1935) が翌年のベッケル 100年祭賞を受けた。おもな詩集に『他者は沈黙』 Los demás son silencio (1952) ,『急ぎの詩』 Poesía urgente (1960) ,『カンタータ2編』 Dos cantatas (1963) がある。著作は小説や文芸批評にもわたっており,1963年,全作品に対してイタリアの国際自由出版賞が贈られた。
セラヤ
Zelaya, José Santos
[没]1919.5.17. ニューヨーク
ニカラグアの独裁者。大統領 (在任 1893~1909) 。リベラル派の指導者としてクーデターで独裁権を獲得,教会の力を制限し,産業の発展に努めた。中央アメリカ連邦の再興を目指して隣国に介入したため,1909年アメリカに支援された反乱軍に追われ,10年メキシコに亡命した。
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