グラニュ糖(読み)グラニュとう(その他表記)granulated sugar

改訂新版 世界大百科事典 「グラニュ糖」の意味・わかりやすい解説

グラニュ糖 (グラニュとう)
granulated sugar

精製糖一種で,精製蔗糖液を濃縮し,煎糖法により粒状結晶を出させたもの。一般にざらめ糖の小粒のものと考えることができる。結晶の大きさは通常0.5mm以下のもので,蔗糖純度は高く99.8%程度である。原料サトウキビおよびテンサイである。ざらめに比較して小粒なために水に溶けやすく,また上白糖と比較してくせのない淡白な甘さをもつため,日本では第2次大戦後コーヒー紅茶などに広く用いられるようになった。日本で消費される砂糖の30%程度がグラニュ糖で,角砂糖の原料,清涼飲料練乳などの甘味料として用いられ,上白糖についで多い。
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百科事典マイペディア 「グラニュ糖」の意味・わかりやすい解説

グラニュ糖【グラニュとう】

高級ざらめ(双目)糖。結晶が細かく,さらさらした砂のような感触がある。結晶粒の大きさは普通のざらめ糖と砂糖(車(くるま)糖)の中間糖分約99.8%。上白糖に比してくせのない淡白な甘さであり,コーヒー,紅茶などの喫茶甘味料,高級菓子類の甘味料に用いる。

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世界大百科事典(旧版)内のグラニュ糖の言及

【砂糖】より

…このほか,カエデ糖(サトウカエデ),ヤシ糖(サトウヤシ),ソルガムシュガー(サトウモロコシ)なども外国では一部生産されている。
[製法による分類]
 カンショ糖は通常,サトウキビ栽培地周辺で原料糖(糖度96~98度の黄褐色の結晶)にし,これを消費地に運んで白砂糖,グラニュ糖などに精製される。しかし場合によっては,産地で直接白い砂糖にまで精製されることがあり,これを耕地白糖と呼ぶ。…

※「グラニュ糖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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