日本大百科全書(ニッポニカ) 「グルタミン酸ナトリウム」の意味・わかりやすい解説
グルタミン酸ナトリウム
ぐるたみんさんなとりうむ
グルタミン酸ソーダともいう。グルタミン酸のモノナトリウム塩で、二つの酸基のうちいずれかにナトリウムが入ったもの。化学名の略号であるMSG(monosodium glutamate)ともよぶ。1908年(明治41)池田菊苗(きくなえ)が昆布のうま味成分としてグルタミン酸を発見し、翌年、ナトリウム塩を結晶状に分離してうま味調味料「味の素(もと)」として商品化された。初期の製法は小麦グルテンや脱脂大豆タンパクを原料にした分解抽出法であったが、1956年(昭和31)からは協和醗酵(はっこう)工業(現、協和キリン)株式会社が発明した微生物を利用した発酵法が用いられている。
[河野友美・山口米子]
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