改訂新版 世界大百科事典 「グロノビウス」の意味・わかりやすい解説
グロノビウス
Johann Friedrich Gronovius
生没年:1611-71
17世紀の代表的西洋古典学者の一人。ハンブルクに生まれ,ライプチヒ,イェーナ,ライデン,フローニンゲンの各大学で学んだのち,フランス,イタリア,イギリスを歴訪し,数多くの写本に直接触れた。師ハインシウスの後継者としてライデン大学に就任し,古代ローマの古典を数多く校訂,刊行した。特に,リウィウス,セネカ,ゲリウス,スタティウス,プラウトゥス,サルスティウス,大プリニウス,タキトゥスらの作品の校訂に功績があった。息子のヤコブスJacobus Gronovius(1645-1716)もピサとライデンの両大学でギリシア語の教授をつとめ,ポリュビオス,マルケリヌス,ヘロドトスらの著作を校訂したほか,《古代ギリシア大事典》(1702)を編纂した。
執筆者:三浦 尤三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報