ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゲリウス」の意味・わかりやすい解説
ゲリウス
Gellius, Aulus
[没]165頃
古代ローマの著述家。ローマで文学を学んでからアテネに留学して哲学を聴講し,学問芸術の保護者ヘロデス・アッチクスと親交を結んだ。帰国後は民事訴訟の判事に任じられ,以後法律を業とするかたわら勉学と執筆を続行。すでにアテネ滞在中に,子供たちのために随筆集の資料収集と執筆を始め,これを『アッチカ夜話』 Noctes Atticaeと呼んだ。これは読書と伝聞に基づいて,法律,言語,文法,歴史,伝記,文献批判などさまざまな問題を論じたもので,特に散逸したギリシア・ローマの原典からの引用の宝庫として,古来多くの作家によって典拠とされている。全 20巻中第8巻を除いて現存。
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