ケレク(英語表記)Kérékou, Mathieu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケレク」の意味・わかりやすい解説

ケレク
Kérékou, Mathieu

[生]1933.9.2. フランス領ダオメー,クアーファ
[没]2015.10.14. ベナン,コトヌー
ベナン軍人,政治家。大統領(在任 1972~91,1996~2006)。フランスのサン=ラファエル軍学校を卒業後,フランス植民地ダオメー(今日のベナン)のフランス軍に入隊。1960年ダオメー独立とともに国軍に移籍,1963年までユベール・マガ大統領の幕僚を務めた。1967年12月ソグロ政権打倒のクーデターに参加。1970年ウイダ・パラシュート降下部隊司令官兼参謀次長に昇進。1972年10月,軍事クーデターを主導してアオマデグベ政権を打倒し,大統領に就任,首相,国防大臣を兼任した。1974年,マルクス=レーニン主義に基づく国家の建設を目指すことを明らかにし,1975年11月国名をベナン人民共和国に改称,ベナン革命人民党 PRPBを組織。1977年軍主導型の国家革命評議会を設立した。1989年,東ヨーロッパ,ソビエト連邦の民主化,経済の悪化などの影響をうけてマルクスレーニン主義の放棄を宣言した。1990年新憲法によって複数政党制に移行し,国名をベナン共和国に変更するなどの改革を行なったが,1991年の大統領選挙でニセフォール・ソグロ首相に敗れた。1996年の大統領選挙に勝利を収めて返り咲き,2001年再選,2006年に引退した。

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