ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゲンナディオス2世」の意味・わかりやすい解説
ゲンナディオス2世
ゲンナディオスにせい
Gennadios II
[没]1473頃
コンスタンチノープル総大主教 (1454~64) ,神学者。本名 Georgios Scholarios。当時最も教養ある政治家で,マヌエレ2世の推挽によりコンスタンチノープルの裁判所判事となり,東西両教会の合同をはかるフェララ=フィレンツェ公会議に出席,その試みに賛同したが,帰国後反対派の指導的立場に立つ。 1449年修道司祭となり,トルコによるコンスタンチノープル陥落 (53) の翌年,当地の総大主教となる。哲学においてはアリストテレス主義に立ち,プレトンのプラトン主義に反対し,トマス・アクィナスや他のスコラ学者に賛同。教会合同に対する彼の豹変は,プレトンとの哲学的立場の相違に起因するとする学者もいる。
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