ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
クリスチーヌ・ド・ピザン
Christine de Pisan
[没]1430頃.パリ
フランスの女流詩人。父親はベネチアの有名な占星術師,医者で,のちにフランス国王シャルル5世に仕えた。 15歳のとき結婚,25歳で夫に死別後,文筆で身を立てた。宮廷風恋愛をテーマにした抒情詩にすぐれ,また『愛の神への書簡詩』 Épître au dieu d'amours (1399) を書いて,女性擁護の立場から『薔薇物語』をめぐる「女性論争」に身を投じ,さらにボッカチオの影響を受けた女性教育のための書『婦人の都』 Cité des Dames (1405) ,『三つの徳の書』 Livre des trois vertus (06) を著わした。ほかに『ジャンヌ・ダルク賛歌』 Ditié sur Jeanne d'Arc (29) など。
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