出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
フランス中世末期のもっとも多彩な女流詩人兼著作家。ベネチアに生まれ、フランス王シャルル5世に招聘(しょうへい)されたイタリアの占星学者、医師トンマーゾ・ダ・ピッツァーノの娘としてパリで育つ。25歳で寡婦となり、3人の子供を抱え、生活のために著述する。寓意(ぐうい)的手法により伝統的テーマを扱いながら新鮮な感性を示す多くの叙情詩のほか、愛・宗教・道徳・歴史・政治などに関するより野心的な著作『婦女の国』(1405)、『三徳の書』(1405)、『賢王シャルル5世善行の書』(1404)などがある。とくに女性の地位をめぐり、彼女の詩人ジャン・ド・マン攻撃によって始まった「ばら物語論争」は多くの人文主義者を巻き込む論争に発展した。
[神澤榮三]
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