2000年に登録された世界遺産(文化遺産)で、アルゼンチン中北部のコルドバ州の州都、アルゼンチン第2の都市コルドバに残る、かつてのイエズス会が入植の際に建造したイエズス会地区と集落跡。市街のイエズス会地区にはイグレシア・コンパーニャ・デ・イエズス教会など、南米の文化と融合した教会建築群がそびえる。また、イエズス会地区には、国内最古の大学であるコルドバ大学(現在は国立大学)、モンセラ中等学校、教会、住居などがある。キリスト教化を目的に、宣教師と先住民が共同生活を行うため、イエズス会は周辺にヘスス・マリア、サンタ・カタリーナ、アルタ・カルシア、ラ・カンデラリア、カローヤなどのエスタンシアス(集落)を形成した。農村とその関連施設は、1767年にスペイン王カルロス3世が大陸からのイエズス会の退去命令を出したことで、放棄された。このように人類の歴史上、重要な時代を例証するものとして、世界遺産に登録された。また、コルドバは、日本移民発祥の地としても知られている。◇英名はJesuit Block and Estancias of Córdoba