ころっと(読み)コロット

デジタル大辞泉 「ころっと」の意味・読み・例文・類語

ころっ‐と

[副]
小さくて軽いものが転がり動くさま。「風でボールころっと転がる」
態度状態などが、急にすっかり変わってしまうさま。「言うことがころっと変わる」「電話するのをころっと忘れる」
あっさりと勝負に負けたり、簡単に死んでしまったりするさま。「横綱ころっと負けた」
簡単に寝つくさま。「横になったとたんころっと寝てしまう」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ころっと」の意味・読み・例文・類語

ころっ‐と

〘副〙
① 丸いものなどが、ころがりかけるさまを表わす語。
金色夜叉(1897‐98)〈尾崎紅葉〉後「お前の首を此中へ入れるのだ、ころっと落して直に落ちるから、早く落してお了ひなさい」
② 寝ころがるさま、横たわるさまを表わす語。
※青い月曜日(1965‐67)〈開高健〉一「どこも体わるないのに話をしてもすぐころッとよこになってしまう」
③ 小さくて丸い感じであるさまを表わす語。
蟹工船(1929)〈小林多喜二〉四「つまみ上げると、皮膚脂肪(あぶら)っぽいコロッとした身体感触がゾッときた」
④ 急死するさま、簡単に死んでしまうさまを表わす語。
※とむらい師たち(1966)〈野坂昭如〉「なんぼえらそうなこというとったかて、ころっといてもたら、そこで打ちどめやろ」
⑤ 急に、しかもまったく変わってしまうさまを表わす語。すっかり。
吉里吉里人(1981)〈井上ひさし〉一三「百姓衆は〈略〉この直輸入農法さコロッと乗さっちまったのす」

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