風味(読み)フウミ

デジタル大辞泉 「風味」の意味・読み・例文・類語

ふう‐み【風味】

飲食物の香りや味わい。「風味のよい紅茶」
そのものやその人などから受ける好ましい感じ。風情
山居の―を詠じて」〈太平記一二
味見をすること。
「料理人お―をするとて」〈咄・鹿の子餅
[類語]こく味わい五味香味持ち味フレーバー美味佳味滋味珍味好味旨みおいしい旨い甘美芳醇ほうじゅんデリシャステイスティー

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精選版 日本国語大辞典 「風味」の意味・読み・例文・類語

ふう‐み【風味】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 味。飲食物などが舌に与える趣のあるよいあじわい。
    1. [初出の実例]「皆曰、久聞其名。今嘗此味、不絶嘆也。似奈良并天野名酒之風味云々」(出典蔭凉軒日録‐寛正七年(1466)二月一日)
    2. 「風味のよい瓜じゃ」(出典:虎寛本狂言・瓜盗人(室町末‐近世初))
    3. [その他の文献]〔劉峻‐送橘啓〕
  3. 風雅なおもむき。そのものから感じられるおもむき、あじわい。
    1. [初出の実例]「山居の風味を詠じて」(出典:太平記(14C後)一二)
  4. 気風気質。また、おくゆかしい性格。
    1. [初出の実例]「よきかたぎなり、風味一だんよし」(出典:評判記・難波物語(1655))
    2. [その他の文献]〔韓愈‐答李使君書〕
  5. 物事の扱いぐあい。
    1. [初出の実例]「殊に自ら諸人を療して、其諸症を手懸(てがけ)ざれば、彼治療の機会、風味・塩梅も覚えず」(出典:形影夜話(1810)下)
  6. ( ━する ) 味見をすること。
    1. [初出の実例]「御肴に今出すこのわた、料理人お風味(フウミ)をするとて」(出典:咄本・鹿の子餠(1772)海鼠腸)

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普及版 字通 「風味」の読み・字形・画数・意味

【風味】ふうみ

おくゆかしい人柄。趣致。宋・黄庭堅〔子瞻(軾)の陶(潜)詩に和するに跋す〕詩 彭澤(陶潜千年の人 東坡軾)百世の子 出處同じからずと雖も 風味は乃ち相ひ似たり

字通「風」の項目を見る

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栄養・生化学辞典 「風味」の解説

風味

 香味ともいう.いわゆる味のこと.

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