さいな(読み)サイナ

デジタル大辞泉 「さいな」の意味・読み・例文・類語

さい‐な

[感]
相手言葉を受けて、肯定する意を表す語。おっしゃるとおりです。そうですね。さいなあ。
「―、こりゃまあどうして遅いことぢゃ」〈浄・忠臣蔵
相手の問いかけに対して答えるときに用いる語。それはですね。さいなあ。
「『そりゃまた何のお恨みで』『―、…無官の大夫敦盛あつもりを、そちが夫、熊谷くまがえが討ったわいの』」〈浄・嫩軍記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「さいな」の意味・読み・例文・類語

さい‐な

感動〙 相手のことばをうけていう語。特に、江戸時代女性が親密な相手に対して使った。
① 相手の意見同意、肯定する際の語。そうですよ。そうですね。
※浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)二「君よ憎ふは有まいがな。サイナ夫程迄わたしが事、思召して下さりますを」
② 相手のことばをうけて自分の考えをまとめる際に用いる。それはですね。
歌舞伎幼稚子敵討(1753)六「さいな。其添たい所を、左嶋様御夫婦が、縁を切れとの毎日毎日の御異見」

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