サインバー(読み)さいんばー(英語表記)sine bar

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サインバー」の意味・わかりやすい解説

サインバー
さいんばー
sine bar

直角三角形三角関数サインを利用した角度設定、あるいは測定のための器具のようにブロックゲージを組み合わせてHおよびhの高さをつくることにより、与えられた角度aを設定して、工作物をその角度aに加工したり、測定の基準として用いたりする。その構造は簡単で、厚さが均一の焼入れした鋼棒に同一直径の二つのローラーが取り付けられ、そのローラーの中心を互いに結ぶ線は鋼棒の上面と正確に平行に仕上げられ、かつその距離Lは、計算を容易にするために100、200ミリメートルというように整数長にしてある。実際に用いられているサインバーの多くは、1組のブロックゲージですむような構造につくられている。

[清水伸二]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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