日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
サザン・パシフィック鉄道
さざんぱしふぃっくてつどう
Southern Pacific Transportation Co.
アメリカ合衆国の大手鉄道会社の一つ。ポートランド―ロサンゼルス間の太平洋岸縦断線やロサンゼルス―ニュー・オーリンズ間、サンフランシスコ―オグデン間などの大陸横断鉄道を幹線としたが、1996年ユニオン・パシフィック鉄道に合併された。
サザン・パシフィック鉄道は、1856年カリフォルニア州に開業したサクラメント・バリー鉄道を起源とする。ユニオン・パシフィック鉄道と結んで、最初の大陸横断鉄道の一つとなったセントラル・パシフィック鉄道への統合を経て、1883年にサンセット・ルートとよばれたロサンゼルス―ニュー・オーリンズ間を全通させた。
1884年、同系の鉄道を統合、サザン・パシフィック鉄道となり、1901年にユニオン・パシフィック鉄道を支配する鉄道王E・H・ハリマンの傘下に入ったが、1913年、反トラスト法に抵触してふたたび分離している。1995年時点の総延長約2万3000キロメートル。鉄道業のほかにパイプライン、海運、トラック輸送などの部門にも進出していた。
[青木栄一・青木 亮]